おとななこども
百花ちゃんはニッと口角をあげた。

「お兄ちゃんに気に入られているんだね」

紅い唇から飛び出した言葉に、
「はっ?」

思わず聞き返した。

気に入られてるって、会長があたしに?

「違うに決まっているじゃないの!」

言い返したあたしに、
「じゃあ、何できたの?」

百花ちゃんは返した。

「それは担任の先生に圧力をかけられて、プリントを届けにきただけで…」

後半は百花ちゃんの圧力に負けているせいもあり、完全に呟いている状態だった。
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