幼なじみと両想いになりました
翌朝

玄関をでるといつものように健人が待っていた。

昨日のことを思い出し、動揺したミチルはすぐに言葉がでなかった。

「おっせーよ!早く乗れよ。遅刻すんだろ」

それを察したのかどうかは分からないが、健人がいつもの調子で言った。

それにホッとしたミチルはおとなしく自転車にまたがった。

「今日の1時間目体育か。朝からめんどくせー女子は何やんの?」

いつも通り健人が話しかけてきた。

昨日の事などなかったかのように。

「バ、バレーだった、かな」

ミチルもいつも通りにしようと思っているのにどこか緊張してしまう。

そんなぎこちなさを残したまま二人は学校へ到着した。

駐輪場に自転車を止めた健人が、おもむろに口を開いた。

「昨日…」

昨日、その言葉にミチルはドキッとした。
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