幼なじみと両想いになりました

「…謝っても文句いうのか…」

「そうじゃないよ!私…私だって悪いと思ってる…だから、昨日は、ごめんなさ い…」

ミチルは健人の目をまっすぐに見た。

それに健人はいささか動揺した。

「あー…うん。なんだよ、お前が謝ると拍子抜けすんじゃん。珍しいこともあるも んだな」

健人は茶化しながら言った。

そしてこれで昨日の話は終わり、とでも言うように自転車にまたがった。

しかし、ミチルはそこで終わらせなかった。

「待って。まだ終わってない」

健人は黙ってその様子を眺めた。

「私だって思ってるよ。健人に笑って欲しいって喜んで欲しいって。でも、どう して良いか分からなくて」

ミチルは必死に言葉をつないだ。

「分かってる」

優しく健人が言った。

「分かってるから」
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