先生の「特別」にしてくださいっ!
「なんか、食べられそうですか?」

と聞くと、

「玉子粥、食べたい」

とかいうから、

土鍋とか材料だけ自分の部屋から持ってきて、
先生の部屋の台所で作っている。

「私の部屋で作って持ってきます。」

と言ったんだけど、

「光熱費かかるし、悪いし。
…それに、俺が寂しい。」

とか言われてしまったから、
先生の部屋で作ることになった。

寂しいってなんだ?寂しいって。
私は一応、お前の生徒だぞ?
あ、でも今は、
お二階さんとして来てるんだ。


そんなことを考えながら、
作っているけれど、

……お粥って結構、待つ時間長いんだよね。

暇である。

かといって、鍋のそばを長く離れられないし。

先生を見ると大人しく布団の上にいた。

普段、結構よくしゃべる先生が、
静かにしているということは、
まだ辛いんだろうな…

そう考えて、話しかけるのをやめとく。
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