先生の「特別」にしてくださいっ!
自分の部屋に行った時、ついでに持ってきた
さくらんぼを洗うことにした。

義母さんが送ってくれたんだけど、
ひとりじゃ食べきれないし、
先生にあげようと思ってたから、
丁度良かった。

今更だけど、
お見舞いに手ぶらってのもなんかあれだし。

洗い終わったのをお皿にのせて、
先生の方へ持っていく。

「お!さくらんぼか?」

「沢山貰ったので、どうぞ。」

誰から貰ったかは言うと説明が面倒だから、
言わない。

「マジで?ありがと!ゴホゴホ…」

「あんま大声で
しゃべんない方がいいっすよ?」

思わず、背中を擦ってしまった。

「ご、めんな。」

ってなんで私、
普通に先生のこと触ってんの?

「…鍋の様子、見てきます。」

意識したら恥ずかしくなったので、
台所へ退散した。
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