先生の「特別」にしてくださいっ!
「高橋さんに滝野さん。
どうしたの?生徒会のお仕事?」

「はい。
実は7月号の学校だよりの担当なんです。
それで、先生にお願いがあるんですけど。」

職員室で、
雪乃が悠美っちを口説いている間。

私は思わず、
奥の方に座っている、
谷中先生に目がいってしまった。

なにやら真面目に机に向かっている。

当たり前だけど、まだ学校にいたんだ。

大丈夫なんだろうか?



…せっかくちょっと忘れてたのに。



思い出したら、心配になってきた。

心配?

私は先生を心配しているの?

そんなはず、ない、だろ。

私が先生を心配する義理など、ない!


「本当ですかー?ありがとうございます!」

雪乃の声で、
はっと違うことを考えていたことに気づく。

どうやら、悠美っちがOKしてくれたらしい。

私、本当に雪乃に任せっきりだな。
なんか、申し訳なくなってしまった…
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