先生の「特別」にしてくださいっ!

家族旅行

「家族旅行!?」

「はい。
明日から、二泊三日で行ってきますので、
留守にしますが、よろしくお願いします。」

旅行前日。
留守にするわけだし、
下の階には挨拶をしておこうと思い、
先生の部屋をたずねた。

「ああ、まあそれはいいけど。
お父さんと二人でか?」

あ、そうだ。
先生には義母と義弟がいることを
話してなかったんだった。

「そんなところです。」

「そうか。
親子水入らずで楽しんで来いよ。
俺も
そろそろ真面目に仕事しないとだしな。」

ちなみに先生は、
あれから週3くらい、
うちにゲームをしに遊びに来ていた。

暇か。
って思ってたけど、
やっぱり仕事、溜まってるのか。

「そうですね。
真面目に仕事してください。」

「生意気な口ききやがって。
帰ってきたら、覚えてろよ?
マ○テニで
ぼっこぼっこにしてやるから。」

…帰ってきたら、ゲームするんだ。
てか、この人、先生なんだよね?

夏休み中、
家でゲームしてる姿しか見ないから、
もはや、
近所の仲のいいお兄ちゃんくらいの認識だよ。
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