先生の「特別」にしてくださいっ!
「ん?どうした?」

「私、私…」

言えない。

言えるわけない。

先生の事が好きなんて。

そんな事言ったら、
もう今までのように気軽に話せない。

どんなに頑張っても、
先生と私は、先生と生徒だから…

「滝野?」

「わかってるんです。
帰った方がいいことぐらい。」

「…………」

先生も帰れって言うよね?

先生だもんね。

怖くて先生の顔が見れない。

先生として、帰れって言われるのが怖い。

「話を聞いてくれて、
ありがとうございました。
すみません…失礼します。」

「あ、おい!滝野?」

私は逃げてきてしまった。
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