先生の「特別」にしてくださいっ!
「うわわわ!!
ふざけんな!こっちくんなあああ!!!」

「いや、今の敵は倒さなくても
次に進めたろ?」

「私は、私の目の前で動くものを、
すべて抹殺する主義なのです。」

「怖ええよ!
ゲームより、お前の思想が怖えよ!」

滝野のプレイは実に慣れた手つきだった。
というか慣れすぎだった。
敵が現れた瞬間はギャーギャー騒ぐけど、
騒ぎながら、ばったばった倒していく。

「邪魔者は私の前から消え去れ!」

こちらに気づいてない敵にまで奇襲をかけて、
抹殺する。

「どっちが敵だかわかんねえぞ!?」

勇者と言うより通り魔だな。

「え?…え?えええ?
船が…船が、落ちちゃいましたよ!」

「ああ、そこなー
そう、落ちるんだよ。」

「"落ちるんだよ"じゃないですよ!
最初に言ってください。」

「いや、一度は踏む轍かなあ…と。」

「そういうの良いですから!
びっくりしますから!
って、これ行くとこ無くないですか?」

「よく回りを見てみ………ってええ!?
なんで、今、飛び降りた?」

「どうせどっかで飛び降りるなら、
数打ちゃ当たるかなーって」

「何度も暗闇に落ちるリ○クが可哀想だろ!」

…意外と思い切りの良いというか、
無茶なことをする女だよ。
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