先生の「特別」にしてくださいっ!
どうしよう、お母さん。

母は他界しているけれど、
私に父がいないわけではない。

現に、去年の年末までは、
父と暮らしていた。


しかし、父は、
去年の秋、再婚した。


小学生の男の子を連れた女性だった。
私には新しく母と弟ができた。


私だってもう大人だ。
それが嫌だとは言わないし、
思わない。

母がいなくなって寂しいのは
父も一緒だし、
その父が新たな女性に癒しを求めるのも
悪いことではない。

父がそれで幸せならば、
私もそれでいい。

父が私の幸せを望むように、
私だって父の幸せを望んでいる。

だけど、だからこそ、
父の幸せに私が邪魔なのではないか。
とも思ってしまう。

父は商社勤務で、
一年の4分の3は海外で過ごしている。

たまに日本に帰ってきたときくらい、
愛する人との時間を楽しんでほしい。
< 25 / 418 >

この作品をシェア

pagetop