先生の「特別」にしてくださいっ!
「滝野!!」

すぐに声をかける。

「え…?先生!?」

俺の姿を見て驚いている滝野。

「よかった…!ようやく見つけた!」

俺は安堵でいっぱいになる。

「え?え?」

滝野はいまだに状況が掴めていないようだ。

「お前、何してんだよ!探したんだぞ?!」

「え?あ、すみません…
ちょっと疲れちゃって…えへへー…」

そう言うと力無く笑う。
顔色はかなり悪かった。

俺は咄嗟に滝野の額に手をあてた。

「うひゃ!」

いきなり触られた滝野は変な声をあげる。

熱は結構高そうだ。
こんなんでこいつは
学校からここまで一人で帰ってきたのかよ。

「お前なあ…」

思わずため息をもらしてしまう。

「えへ…へへへ…」

滝野は気まずそうに笑っていた。
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