先生の「特別」にしてくださいっ!
最初に入って来たときのこの部屋の違和感。
ペットボトル…
よく見るとお茶ではなく、
スポーツドリンクだし、何本か捨ててあるし、
台所に珍しく、料理した痕跡がない。

嫌な予感がする…
まさか…

「お前、いつからだ?」

「へ?何がですか?」

「いつから、そんなだったんだよ。」

「…すみません。」

「何故、謝る!?」

その謝罪が何を意味したのかは、
次の瞬間わかった。

「中間テスト…終わったぐらいから、
なんか体重いなーと。」

「はあ!?」

想像以上に前で、かなり焦る。

「まあ、テストで寝不足だったし、
寝とけばどうにかなると思ってたんですけど
そう簡単にもいかなかったみたいで…」

えへへーと滝野はまたぎこちなく笑う。
中間テストは先週いっぱいで終わった。
それからということは、
つまり、一週間!?

「なんで、俺に話さなかった?」

「ごめん…なさい…」

「困ったことがあれば、迷わず俺に頼れ
と何度も言ってるよなあ?
……って滝野!?」

どうやら滝野は限界だったらしく、
目を閉じてしまった。
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