先生の「特別」にしてくださいっ!
「風邪…
そして、栄養失調…だね。」

「なんか…色々と、すみません…
客人に大したお構いもできず…」

「…お前さ、今の状況わかってる?」

兄貴はすぐに来てくれて、
手早く診察をしたあと、
持ってきた栄養剤を打ってくれた。

「食欲あるなら、
何か食べた方がいいんだけど、
食べられそうなもの、ある?」

兄貴がそう聞くと、

「うーん…でも、
今、家に何もないですし…」

と、滝野が答える。

「俺が買ってきてやるから、
何でも言えよ。」

俺がそういうと、

「ええ!悪いです…それなら、
自分で行くからいいです!」

とか、滝野が答えるから、

「「いいわけないだろ(でしょ)!」」

兄貴と俺が口をそろえて言ってしまった。

「ふふっ…兄弟ですね!」

「いや、笑ってる場合じゃねえから。
食べられるもん、あるのか?」

さっきよりも元気そうだが、
熱が高いのに変わりはない。

「…それより今は…眠いです。」

確かに目が眠そうだ。

「栄養剤も打ったばっかりだし、
眠れるなら眠ったほうがいいね。
何か言ってくれれば、
寝ている間に買ってきてあげるから。」

兄貴が優しくそう言うと、
観念したのか、

「…じゃあ、
いつものプリンが食べたいです。」

滝野は申し訳なさそうにそう答えた。
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