先生の「特別」にしてくださいっ!
先生は結局、
先生のお兄さんを呼んでくれた。

医者なんて呼んでくれなくても、
よかったのに。
どこまでもおせっかいなんだから。

あんまり似てないって思ってたけど、
私が無理しようとすると、
声をそろえて怒るところなんか、
そっくりだ。
お人よしすぎる。

薄い意識の中で、
二人の会話が聞こえる。

「守、この子の親には連絡したの?」
「こいつ、連絡するの嫌がるから…」

わがままを聞いてもらってごめんなさい。
先生は悪くないから。

「守はこの子の、何なの?どういう関係?」

先生と生徒以外の何者でもないよ。
そうでしょ?

「…教師と生徒。」

ほら…ね…?

わかってたけど…

先生の口から改めて聞くと、

やっぱり悲しくて、

切なくなってしまう…
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