先生の「特別」にしてくださいっ!
「あああ!もう!
わかったわかったわか…りましたか…ら…」

あ…れ…?
その先を言わせない為に、
思わず大声を出して起き上がったら、
視界がブラックアウトした。

「大丈夫ですか!?
急に起き上がらないで。」

剛先生にベッドに押し戻される。

「はあ…はあ…と、とにかくっ…」

情けない…
頭がぐらぐらして、呼吸が整わない。

「落ち着いて。喋らなくていいから。」

言いたくないけど、言わなくちゃ。
けじめをつけるために言わなくちゃ。

このままだと、
私がダメになっちゃうから。

私が、先生に、
優しいだけじゃ、ダメなんだよって
教えるためにも…

「はあ…この…風邪が治ったら…
ここを…出ていく…つもり、なん、でっ…」

言えた…
言ってしまった…

私はここを出ていく。と

ポロッ…

目から涙が零れる…

これでいいんだよね?

私は、私は、

先生のことが好き。

好きだから…

だからこそ…



先生から離れるべき、なんだ…
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