先生の「特別」にしてくださいっ!
こうなると事は大きくなり、
反応したのが、彩音を含めた同学年の部員達。

うちの学年は彩音と私を含めて5人いて、
皆が私の味方をすると言い出した。
後輩のくせに生意気なことを言うのが
気にくわなかったらしい。

対して、後輩の学年は6人いて、
こちらも皆、
後輩の方を応援すると言い出した。

ようするに、私とその後輩がきっかけとなり、
当時中3対中2(現高1対中3)
の構図が出来上がったのだ。

結果としてこの勝負には私が勝つ。

部長さん曰く、
後輩ちゃんの歌は技術とかはあるけど、
まとまりすぎて、表現力に欠けていたらしい。

私にはよくわからなかったけど、
結局、私がソロ曲を歌うことになった。

が、当然、私たちと一つ下の学年には
わだかまりが残る。

挙げ句、私に喧嘩を売った後輩は、
プライドを傷つけられたのに
耐えられなかったのだろう。

部活をやめてしまった。

私の方も、残ったはいいけど、
後輩から陰口を叩かれるという、
実に居心地の悪い三ヶ月を
四月までの間、過ごしたのである。
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