先生の「特別」にしてくださいっ!
「はじめまして。
僕、川岸正平と言います。
弟さんの一也君とは、
小学校の時に親しくさせて頂いてました。
お姉さんが、
美人すぎてびっくりしました!」

いきなり、丁寧な挨拶をされてしまった。
実はちゃんとした子なのかも。

ていうか、美人とか言われてしまった。
…ちょっと嬉しい。

「美人じゃねーよ!こんなブス!」

と一也。

「その制服…」

と一也の発言を無視して、
正平君とやらが言おうとしたけど、

「そろそろ帰るから!
じゃあね!正ちゃん!」

一也に、
私は手を引っ張られていく。

「いいの?
お友達と昔話に花を咲かせなくて?」

「いい!」

ふむ…
引っ越す前に、
喧嘩とかしたのだろうか。

「あと、ちょっと褒められたからって
調子のりすぎ!
あいつらなんて、女なら何でもいいし!
飯とエロのことしか考えてないんだから」

「おお!なつかしいフレーズ!」

前に先生がそんなこと言ってたなあ。

「ふーん?一也もそうなんだー?」

…先生も、そうだったんだろうか。

「はあ?何言ってんの?」

あー!!!
ダメだダメだ!
無意識に先生のこと考えるのやめるの!
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