先生の「特別」にしてくださいっ!
担当する全クラスの授業が終わって、
週末。

うちの学校は土曜まで授業があるが、
教師は週休2日なので、

日曜以外にもう1日休みが貰える。

俺は運良く今年、土曜休みにしてもらえた。

世間様と同じ休みだ!万歳!

俺は早速、今晩、大学時代の友人達と
久々に飲むことになった。

まあ、飲み会は夜だから、
昼間はこうして、
授業準備をしているわけだけど。

初回の授業で行ったテストは、
例年通り、散々な出来だった。

大体の人が三分の一も出来ていない。
ごくまれに優秀な生徒が、
ほぼ完璧に近い答案を出してくる程度だ。

そういえば、1人変なのいたな。

他のとこは全然ダメなのに、
山城だとか、丹波だとか、摂津だとか。
やたら、幾内が完璧なやつ。

あれは絶対、歴史オタクだ。
仏像とかに興奮するタイプの人間だ。

名前、なんて言ったかな。
覚えたけど忘れた。


そんなことを考えていたら、


カンカンカンカン…

と外階段を誰かが登る音がした。

ここ、音が筒抜けだ。
プライバシーなんてあったもんじゃない。

でも、上の人、帰ってきたのか。
朝行ったら、居なかったからな。

もう少ししたら、
引っ越しの挨拶に出向こう。
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