先生の「特別」にしてくださいっ!
「彩音の早退の手続きとか、
そういうのは、
…谷中先生、お願いできますよね?」

「まかせろ!!」

…すごく久々に、当たり前のように、
先生に話しかけてしまった。

って今はそれどころじゃなくて、

「んで、雪乃。
私たちは、彩音の荷物をまとめとくよ?」

「おっけー」

剛先生がすぐに彩音を
連れて行けるようにしないと…

「晶子先輩、ごめんなさい。
私、カーテンコールには、
出られないです。」

部長に言う。

「うん。わかった。
でも、私たちにできることは?」

舞台袖にいる皆が、
心配そうにこちらを見る。

「舞台を、
なんとしてでも舞台を、
成功させてください。」

彩音は、そのために頑張ってるから。
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