先生の「特別」にしてくださいっ!
文化祭当日。
仕事の合間を縫って、
俺も色々なところを回る。

生徒のライブやら、展示物やらを色々見て、
ふと足を止めてしまったのが…


料理部。


「あ、谷中先生ー!
うちは今の時間、喫茶店やってるんです!
よかったら、入りませんか?」

と確か…高2の生徒が俺に話しかける。

「おう!じゃあ寄ってく。」

料理部は…滝野の入ってる部活だったな…

今はいないみたいだけど…


「こちらがメニューです!」

席に座るとさっきの生徒が
メニューを持ってくる。

といっても、メニューは2つしかなくて…

「生クリームのせプリンとシュークリームの
プレート?」

「はい!美味しくできたと思います。」

「どっちもカスタード系の味じゃねえか!?」

「あ…!………言われてみれば。
今、気づきました。」

「まあ、カスタード、美味しいけどな。
じゃあ、これで。」

「はーい。」

しっかし、料理部もおっちょこちょいな奴が
いるもんだ。
と思って、何気なく再びメニューを見ると…

○生クリームのせプリンとシュークリームの
プレート … 高1が考えたプレートです。

…………

「なあ、料理部の高1って誰がいるんだ?」

聞いてみる。

「滝野さんと中野さんですよ。
でもそのメニュー考えたのは滝野さんです。」
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