先生の「特別」にしてくださいっ!
一也のおかしな発言の意味は、
土曜日の放課後にわかった。

期末試験も近いし、
図書館で勉強して帰るかなーと
少し放課後残ったあと、
帰ろうとすると…

「一也のお姉さん?ですよね?
お久しぶりです。」

見知らぬ中学生に話しかけられた。

えーっと…

「どちら様?」

思い出せん…

「えー俺のこと忘れちゃったんですか?
正平です。川岸正平!」

「…ああ!正ちゃんね!」

考えたら、
"一也のお姉さん"って言うくらいだから、
一也の知り合いで。

私とも知り合いなんて、
そうそういないんだから。
わかりそうなものだった。

「お姉さん、今帰りですか?」

「うん。そーだけど?」

「ちょうどよかった。
ちょっとお茶して帰りましょう。」
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