先生の「特別」にしてくださいっ!
この時に、
こいつの学校は、
うちの学校の近くにはないということに
気づくべきだった。

しかし…

「何それ?ナンパ?」

「そう思って頂いて結構ですよ?」

お恥ずかしながらわたくし滝野凛!
人生16年で初めてナンパにあいました!

もう、完全に調子に乗りました!

「あっそう。
まあ、付き合ってやってもいいよ。」

ぐへへ…
中学生にナンパされちゃったぜ。

…先生のことで煮詰まってたし、
ちょうどいい。
ちょっとくらい新鮮な気持ちを味わおう。

本当にこのくらいの軽い気持ちだった。

「やったあ!嬉しいなあ。
じゃあ、さっそく行きましょう。」

正ちゃんとやらは、
私の手を握ろうとする。

「ダメ!」

さすがに手を握るのは嫌だ。

「ケチ…」

「ケチでもいいです。」

本当に私は調子に乗っていた。
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