先生の「特別」にしてくださいっ!
怒ったクソガキは、
もう思考回路が回ってないらしく、
私の頭上にナイフを振り下ろす…

…もうダメだ!!

本当にそう思った。

この時、初めて火事場の馬鹿力を実感した。

「え?」

これは…

あれか…?

「真剣白羽取り!」

私にもできるんだ!?

感動したはいいけど、

切った手のひらが痛いから離す。


クソガキの方も驚いたらしいけど、

我に返って、

「なかなかやるじゃん…」

「ど、どうも。」

褒められたから思わず
お礼を言ってしまった。



そして気づく…



こいつ、目がやばいっ!!!



「…褒めて、ねえ、よ!!!」



再び、ナイフが振り下ろされる!



っ!!!!!!!!!



もう今度こそダメだ!!






―――肩に痛みが走る…
< 374 / 418 >

この作品をシェア

pagetop