先生の「特別」にしてくださいっ!

見抜かれた嘘と共有する秘密

「その制服、ひょっとして…」

「その学校の卒業生ですっ!」

やっぱり?そこ気になっちゃうよね?
自分が教えてる学校の制服だもんね。

だが、しかし、こちらも、
突っ込まれてもいいように、
対策は整えてある。


「……………」


何?なんで、まじまじ見てくるの?


「歳、教えてくれません?」

えっと、大学一年ってことは18だよね。
うん。

「18です。」

「…………3年前か…」


何ぶつぶつ言ってるの?

「嘘ですね。」

「え?」

「俺は、その制服の学校で、
4年前から毎年、高1を教えている。
でも…
"滝野"なんて生徒は
今まで教えたことがない。」

あ…

「ただし、今年を除いて。」
< 38 / 418 >

この作品をシェア

pagetop