先生の「特別」にしてくださいっ!
「てめぇ!!!このやろう!!!!」

俺はもう自分の感情を抑えきれなくて、
茫然としている中学生に
殴りかかろうとしたけど…

「まもる!落ち着いて!
もうパトカー来てるから!
教師が中学生相手に
障害事件起こすのはまずいから!」

「でも兄貴!」

俺はそんなにすぐ冷静になれない。

「それより着てるシャツ貸して!!
早く、止血しないと…!!」


………そうだよな。


今は、滝野を助けるのが先だった。


「そこの弟くん。
警察に、救急車を呼んでもらえるよう
頼んどいて!」

「わかりました。」


この辺からの俺の記憶は曖昧だ。


気がついたら、


救急車に乗っていて、


血の気の無い真っ白い顔をした滝野が


目の前に寝ていた。
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