先生の「特別」にしてくださいっ!
「困ったことがあれば、迷わず俺に頼れ。
俺はもっとお前に頼ってほしい…」

本当にこの人は…

「このお人好しが…!
こんな風に、生徒全員助けてたら、
先生の体が
いくつあっても足りなくなりますよ!?」

嬉しいのに…
お礼を言って素直に頼ればいいのに…

ついつい傷付きたくなくて、
他の生徒と私は一緒なんだって
言い聞かせるように言ってしまう。

ああ…私、成長しないな。

なんて、落ち込んだけど、


次の瞬間、私は先生から、
とんでもない言葉を聞いてしまう。





「まだわかんねえのか!?」




「え?」




「生徒全員なんかじゃねえよ!
…お前、だけなんだ。」




…一瞬、頭が真っ白になる。
何を言っているの?先生は…




「どういうこと…ですか?」




私だけってだって、
先生は誰にでも優しくて…
え?全然、わからない。




「少しは自分で考えろ。」





いや…だってそれって…



先生は…



私のことを…?



そういう意味に受け取れちゃうんだけど?



でもそれはだって…
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