先生の「特別」にしてくださいっ!
「昨日の恩もあるしな…」

お?

「特別に、
お前のことを黙っててやらなくもない。」

やったあ!

「ありがとうございます。」

こんな簡単な脅しが効くとはっ!

「ただし!
俺がここで見てみぬふりをしたのが、
学校にバレたらまずい。」

うん。
それはそうだろう。

「だから、絶対に問題起こすな。
一人暮らしがバレるようなことはするなよ。」

「はい。」

もちろん

「お前が上に住んでいるのを知ってて、
ここに住む俺だって、本来、かなりの問題だ。
かといって、
また引っ越しする労力も金もない。」

だろうね。

「俺はお前が上に住んでいることを
誰にも言わない。
お前も俺が下に住んでいることを
絶対誰にも言うな。わかったな!? 」

「誓って約束します。」

なんとか、難を逃れられたかもしれない。
< 42 / 418 >

この作品をシェア

pagetop