先生の「特別」にしてくださいっ!
「失礼します。
記念品の準備、手伝いにきました。」

倉庫でトロフィーの準備をしていると、
生徒がドアを開けて入ってきた。

この子はたしか…

高橋雪乃

生徒会の高校1年の学年チーフだったな。

そして、滝野と同じクラス。
滝野の前の席の子だ。

ってなんで、
俺はまた滝野のことを考えているんだ。

「お、どうも。
わざわざ、学年チーフが来てくれるとは、
誰でもよかったのに。
まだ他にも仕事、あったんじゃないのか?」

「前日準備の事務仕事担当は、
私ともう一人しかいなくて、
そのもう一人には、
不器用だから、トロフィーとか扱いたくない
って拒否されちゃいました。」

「面白いやつが生徒会にはいるんだなあ。
トロフィーをどう扱うつもりなんだよ。

…あ、そこにおいてあるのとりあえず、
これで、磨いてくれ。」

2つほど棚から出したやつを、
布で拭くように指示する。

そして、その間に俺は
残りの3つを棚から出す。
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