先生の「特別」にしてくださいっ!
…なんで、あいつがいるの?

暇なの?

とか思っていると、


「ねえ、あれ、谷中先生じゃない?」
「本当だ!すごい真剣に応援してるね。」
「高橋さんが点数入れると、
すごい喜んでる!」


まわりの子達の話し声が聞こえた。

どうやら、雪乃の応援をしているらしい。


「高橋さん可愛いし、カッコいいもんね。」
「先生、ああいう子タイプだったりして。」


とか言う、
訳がわからない会話も聞こえてきた。

隣を見ると、
彩音も聞き耳を立てているようだ。

間もなく、試合は雪乃の勝利で終わった。

おめでとうと言うために、
雪乃に近寄ろうとすると、

私達よりも先に、
というか誰よりも早く、


谷中先生が雪乃に駆け寄って行って、

「すげーじゃん、高橋!
おめでとう!!」

と声をかけていた。
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