犬×猫
「美咲、髪いい香りする…。」
たいちゃんは私の髪に顔を埋めてきた。
「もう、たいちゃん…離してよー。」
「やだ~。」
さっきよりも強く抱き締められる。
「…強いって!!」
「あっ、ごめん!美咲…。」
…と、たいちゃんの体が離れた。
ホントに痛かったよ…。
たいちゃんを見るとションボリした顔で下を向いていた。
「ごめん、つい…。」
たいちゃん…。
「いいよ。でも、いきなり抱きつくのはやめて?びっくり…するから。ほら、たいちゃんが元気ないと、私まで元気なくすよ!」
「美咲が元気ないのは嫌。」