流れ星と君。

 教室に着いたが、ほとんど女子の
姿が見えなかった。

「凄い…皆見に行ったのかな…」


 そんなにかっこいいんならちょっ
とくらい見とくんだった。

 少し後悔する私の目にキラリと光
るものが写った。

 それは、あの彼が落としたネック
レスだった。
 何かの手がかりにならないかと思
い、持って来たのだ。

「本当に綺麗だな…」

 改めてじっくり眺める。

 チェーンの先に小さな鍵がついて
いて、太陽の光に反射してキラキラ
と光っている。


「なんか、高そう…」

 手がかりにするといっても、嘘つ
かれて取られそうだな…

 私は傷つかないように、そっと鞄
のサイドポケットに入れた。
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