My Precious ~愛する人よ~ Ⅱ
「それが、この石だと言われいる。我が国の王家の石だ」
その手に納まる、その美しい宝石を見つめる
薄い白を帯びた色
しかし、光があたる度に虹色に光る
この国を映し出したように美しい――王家の石
思わず、その美しさに見惚れていると
レイアが再び、言葉を落とした
「その男の名は、ルイ=グラディウス」
彼女の声が伸びる
真っ直ぐに俺の耳に届いて、目を見開かせる
グラディウス――?
それは
「竜族だ」