My Precious ~愛する人よ~ Ⅱ
「これからも、姫様のお側にいて下さいね」
戸惑う俺を見つめながら、もう一度深く微笑んでそう言った彼女
その心の中にも、凛とした1本の花を見る
それが胸を熱くして
とても嬉しく感じた
レイアを大切に思っている事が分かって
それが、まるで自分の事の様に嬉しかった
「――必ず」
短くそう言った俺に、嬉しそうに彼女も頷いた
それがまた、俺の心を温かくする
「お兄ちゃん!」
ちょうどその時、人混みの中から舌足らずな声が聞こえる
振り向くと、リアがこちらに駆けてきていた
その手に花の冠を持って