My Precious ~愛する人よ~ Ⅱ
愛おしくて
「それでは、レイア様」
深々と頭を下げて、部屋から出て行く大臣達
その姿が扉の向こうに消えるのを見て、小さく溜息を吐いた
――どうも、公務にはまだ慣れない
父様や母様の仕事は肌では感じていたけれど、やはり見るのとやるのでは天と地ほどの差がある
そんな不慣れな中でも、大臣達は私に仕えてくれている
私を、この国の王女として認めてくれている
あの戦の直後、人として機能しなくなった私を献身的に支えてくれていた、彼ら
私を信じて、共にここまでついてきてくれた
それは、感謝してもしきれない事だ