My Precious ~愛する人よ~ Ⅱ
男が言葉を発した次の瞬間、シュッと空気を切る矢の音が響く
それと同時に、ドスっという鈍い音と共に目の前の男が悲鳴を上げて倒れ込んだ
男の胸に刺さった矢を見て、始めに駆けだしてきた木の方に視線を向けると
美しい銀の騎士が弓を持って、こちらを見ていた
その姿を見て、ふっと表情を崩す
そして、舌なめずりする男に空いた方の剣を足目掛けて振りかざした
空を切る様な悲鳴と共に男が地面に倒れ込む
その瞬間、男の上に馬乗りになり
その喉元に剣を突きつけた