My Precious ~愛する人よ~ Ⅱ
「早く、目が覚めるといいな」
柔らかく、その瞳を細めたレイアがそう言う
その言葉にコクリと頷いた
父は、まだ眠ったままだ
季節が、また1つ変わっても
変わらず眠ったまま――
「アレンの父様は、どんな人だ?」
「父か?」
柔らかく微笑んだ彼女につられるようにして、笑みを浮かべる
すると、嬉しそうに頷いたレイア
「父は――強く、優しく...そして何より、騎士としての自分を誇りに思っている」
誰よりも国を愛して
誰よりも騎士としての自分に誇りを持っていた
俺の目標