My Precious ~愛する人よ~ Ⅱ


「あぁ、任せといて」



ぐっとホリスの腕を引いて、不安気な彼女に微笑み返す

すると、安心した様に胸を撫で下ろした彼女が一度深くお辞儀をして、来た道を駆けて行った











「――何故、私が」

「文句言ってる暇があるなら、もっと真剣に探してくれよ」



酷く不機嫌なホリスが俺の後ろを歩きながら、文句をたれる

振り返って一喝すると、目を細めて睨み返してきた




「こうなるなら、次からは縄で繋いでおけ」

「獣じゃないんだから。父さんは」

「獣同然だ。この前警告した事を何も憶えていないではないか」




そう言われると、言い返せない


――そう

実はこの前もホリスに探してもらった

そして、まるで子供を叱る様に父を叱り倒したんだ

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