My Precious ~愛する人よ~ Ⅱ
「愛している、レイア」
「私も、愛している」
強く抱きしめ合って、お互いの存在を確かめ合う
今、生きている事に感謝を
今ここにある幸せは、散って行った者達が守ってくれた世界なのだから
ゆっくりと、体を離して見つめあう
彼女の首からさがる石が、俺の首から下がる石と共鳴する様に太陽の光を反射して輝く
遥か昔から続く、愛の証
暖かな日差しの元に咲く、花々に目を細める
どこまでも広がる草原が、俺達を包む
「もうすぐ春だ」
同じ様に目を細めたレイアが、微笑みながら、そう呟く
そんな彼女の髪を優しく撫でて、頬に口づけをする
「春がきたら、ここに沢山の花を植えよう」
「あぁ」
俺の言葉を聞いて、嬉しそうに頷いた彼女の頬に手を添える
真珠の様な肌が輝く
「ずっと一緒にいよう。アレン」
俺の前髪を軽くすいた彼女が、柔らかく微笑んだ