My Precious ~愛する人よ~ Ⅱ
「民を助けてくれたのだ。礼を言いたい」
そう言った私の瞳を、ようやく見つめるホリス
鋭い瞳は私の心の中を見ている様な錯覚に陥る
そして、私の胸の内をすべて感じ取っている様に思う
真っ赤に燃えている
私の心を
アレンと会えなくなってからも
私は毎日、ここに通っている
アレンと過ごした、この時の庭へ――
待っている。
夜になる度に
アレンが来るのを、ずっと―――