My Precious ~愛する人よ~ Ⅱ
強く、美しかった母様の様になりたかった
何事にも屈しない、強い心を持った母様の様に
せめて、その名だけでも―――
「君は十分、この国の姫に相応しい」
揺れる花をその目に映していると、そっとアレンの声が耳に届いた
驚いて隣を見ると、変わらず優しく微笑むアレンの姿がそこにあった
太陽の光を、そのまま埋め込んだような
黄金に輝く、その瞳
その余りにも強い煌めきに、目が眩みそうになる
「この光の国に、相応しい姫だ」
「――」
「命を懸けて、守るに値する」
――あぁ
どうしてこんなに胸が高鳴るのか
こんな気持ち初めてだ
何に代えても
何を失っても
そなたの側にいたい
そう思う