My Precious ~愛する人よ~ Ⅱ
「それでも、俺は幸せだと思える」
途端に悲しくなって瞳を歪めた私に、優しく微笑みかけるアレン
大きな手で私の髪をすいて、髪先に唇を重ねた
「こうやって、君の側にいられる。それだけで、俺はいい」
守れるだけで、いいんだ。
最後にそう付け加えて、私をぎゅっと抱きしめたアレン
大きな体にスッポリと収まって、彼の熱が私にうつる
このまま溶けてしまえばいいのに、と思う
彼と私の体が、溶けて1つになればいいと
そうすれば、離れる事はないのに
大きなアレンの背中に手を回して
本当に、そう思った