LOVE GAME〜あたしの帰る場所〜
 陽菜の通夜で敬吾と酒を酌み交わしている時、雄二は彼に告白された。

「ひかりは俺の血を受け継いだ子ではないかもしれないんだ…」

 ぽろりとこぼす敬吾の言葉に、雄二は言葉を失った。雄二の体を、稲妻に似た衝撃が駆け抜けていく。

 敬吾は雄二に、あの時のことを詳しく話し始めた。

 もちろんあの時、陽菜も雄二が迎えに来てくれることを信じて待っていた。だが、彼女の中で別の感情も膨れ上がっていた。

 "寂しい"

 抑えても抑えても、実際には抑えきれないのが現状だった。

 そばにいて、愛してほしい…

 そんな時、敬吾はつい、陽菜に抱いていた気持ちを打ち明けてしまったのだ
。そして敬吾は、陽菜の寂しさを埋めるように愛してしまう。しかし陽菜は、たまに帰る雄二が自分を求めれば、それにも応えていた。

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