LOVE GAME〜あたしの帰る場所〜
 それからの日々、深空と雄二は結婚に向けて、忙しく過ごしていた。新居探しや、妊婦検診、生活に必要な家具や雑貨などの買い物など、とにかくこどもが生まれて来る前までに落ち着けるように、彼等は休日返上で動いていた。

 今までに感じたことのない安心感が、深空を笑顔にさせていた。当たり前のことなのだろうが、それが深空には新鮮だったのだ。



「なぁ」

「ん?」

 久しぶりの休日、雄二の部屋で二人がマッタリしていると、不意に彼が深空を呼んだ。急に雄二の落ち着きの無さに、深空は怪訝そうな顔を向けた。

< 121 / 376 >

この作品をシェア

pagetop