LOVE GAME〜あたしの帰る場所〜
それは、幸せだからこそ感じることのできる不安だった。それでも、彼女の表情は、明るみに満ちていた。今までに感じたことのない、幸福…。絶対に信じていなかった幸せが、深空を包み込んでいた。
今ふたりが歩いているこの街も、クリスマス一色に彩られ、美しいイルミネーションに照らされていた。この景色を目にするだけで、幸福を感じている深空にとって、さらに彼女の胸を躍らせていた。
(クリスマスプレゼント、何にしよう…)
ちらりと雄二の横顔を見て、深空は思う。
(あと、ツリーとかも飾りたいな)
そうやってあれこれ悩むのも、また彼女を喜びに浸らせていく。今の深空にとって、怖いものなど何もなかった。彼女は、誰しもが憧れている幸せを手にした、普通のハタチの女の子だった。
「ねぇ、クリスマスイヴって、やっぱり仕事だよね?」
「そうだな。まさに、冬季講習だな。しかも、授業が終わったら、本部に行かなくちゃいけなくて、めんどくせーよ」
「本部? どこまで行くの?」
「桜木町。横浜で乗り換えか。乗り場まで離れてるから、めんどくせーなー」
雄二は、本当に憂鬱そうな顔で答えた。
今ふたりが歩いているこの街も、クリスマス一色に彩られ、美しいイルミネーションに照らされていた。この景色を目にするだけで、幸福を感じている深空にとって、さらに彼女の胸を躍らせていた。
(クリスマスプレゼント、何にしよう…)
ちらりと雄二の横顔を見て、深空は思う。
(あと、ツリーとかも飾りたいな)
そうやってあれこれ悩むのも、また彼女を喜びに浸らせていく。今の深空にとって、怖いものなど何もなかった。彼女は、誰しもが憧れている幸せを手にした、普通のハタチの女の子だった。
「ねぇ、クリスマスイヴって、やっぱり仕事だよね?」
「そうだな。まさに、冬季講習だな。しかも、授業が終わったら、本部に行かなくちゃいけなくて、めんどくせーよ」
「本部? どこまで行くの?」
「桜木町。横浜で乗り換えか。乗り場まで離れてるから、めんどくせーなー」
雄二は、本当に憂鬱そうな顔で答えた。