LOVE GAME〜あたしの帰る場所〜
「あぁ、ごめんなさいね」

 節子は深空の存在に気付き、一歩下がる。そして、じっと彼女の顔を見つめた。

「は、初めまして… 沢崎深空です…」

 恥ずかしさと戸惑いを隠しきれず、深空は小さくなって挨拶をした。

「あなたが、雄二の…?」

 深空の全身をなめるように見つめながら節子が尋ねると、深空は不安そうにうなずいて答える。

「そうですか…」

 節子は優しい笑みを浮かべて、うなずいた。

「外で、お話しましょうか」

 節子は荷物をベッドボードの近くに置いて、ドアを指差す。

「はい」

 深空は素直にうなずいて、節子のあとに続き、病室を出た。

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