LOVE GAME〜あたしの帰る場所〜
「いつ治るかわからない男のこどもを、産むことないわ。深空さんは、まだ若いじゃない」
「…はい?」
「あの子を、連れて帰ります」
節子の言葉に、深空は目を見開き、顔が紅潮していくのをもろに感じていた。
「待ってください! あたしに、諦めろとでも言うんですか?」
「今のあの子は、大きいけどただのこどもよ。覚えてもいないあなたのこどもを受け入れられるはずないでしょう? 私が、治るまで面倒を見て、もし治っても尚、あなたたちがお互いを求めていたら、また考えましょう…?」
「…そんな」
呆然と節子の顔を見つめる深空は、全身の力が抜ける思いだった。
(…そんなの、有り得ない)
そんな深空を尻目に、節子は立ち上がり待合室を出ようとする。
「解ってます…」
俯き肩を震わせながら、深空は節子の背中に語りかける。節子の足は止まった。
「でもあたしは、雄二さんのそばを離れることはできません。彼はあたしを変えてくれました。だから今度はあたしが、彼の記憶が取り戻せるように、手助けをしたいんです」
「でもね…」
「すぐに思い出してくれるかもしれません。可能性があるのに、それすらも潰すなんて、あたしにはできません。あたしの気持ちは、そんなに簡単なものではないんです…!!」
深空のその声に、何の陰りもなかった。その言葉を聞いて、節子は振り返る。
「お母さん、あたしは―」
真っすぐに見据えたその強い眼差しが、節子の胸に突き刺さり、彼女は言葉を探してた。
「…はい?」
「あの子を、連れて帰ります」
節子の言葉に、深空は目を見開き、顔が紅潮していくのをもろに感じていた。
「待ってください! あたしに、諦めろとでも言うんですか?」
「今のあの子は、大きいけどただのこどもよ。覚えてもいないあなたのこどもを受け入れられるはずないでしょう? 私が、治るまで面倒を見て、もし治っても尚、あなたたちがお互いを求めていたら、また考えましょう…?」
「…そんな」
呆然と節子の顔を見つめる深空は、全身の力が抜ける思いだった。
(…そんなの、有り得ない)
そんな深空を尻目に、節子は立ち上がり待合室を出ようとする。
「解ってます…」
俯き肩を震わせながら、深空は節子の背中に語りかける。節子の足は止まった。
「でもあたしは、雄二さんのそばを離れることはできません。彼はあたしを変えてくれました。だから今度はあたしが、彼の記憶が取り戻せるように、手助けをしたいんです」
「でもね…」
「すぐに思い出してくれるかもしれません。可能性があるのに、それすらも潰すなんて、あたしにはできません。あたしの気持ちは、そんなに簡単なものではないんです…!!」
深空のその声に、何の陰りもなかった。その言葉を聞いて、節子は振り返る。
「お母さん、あたしは―」
真っすぐに見据えたその強い眼差しが、節子の胸に突き刺さり、彼女は言葉を探してた。