LOVE GAME〜あたしの帰る場所〜
「ここが、3年ぶりに再会した場所…」

 深空の家から徒歩で約15分。

 駅に直結した駅ビルの4階にある、あのうなぎの寝床のような本屋の前に二人は立っていた。

「あたしが会計待ちで並んでたら、前で会計していた先生が急にぶつかってきて…」

 深空は、途中雄二の表情をうかがいながら、細かく状況を説明する。

 しかし、彼の表情は固いままだった。時折、襲ってくる頭痛に目を閉じて耐えている。

「…大丈夫?」

 深空が聞くと、彼は黙ってうなずく。

「次、行こう…」

 雄二は、彼女に目で合図する。彼女は、心配そうな顔をしながら、歩きだした。

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