LOVE GAME〜あたしの帰る場所〜
工事中の横浜駅に到着した電車に乗り、ガラガラの車内の好きなところに座る。窓の外を眺めると、東の空が赤く焼け始めていた。
景色は流れてしまうのに、空は電車について来る。
時間もきっとそうだ。時間はあっという間に過ぎて行く。しかし、思い出はいつまでも自分の胸の中で生きていく。
(思い出が、あたしを暖めてくれる…)
徐々に光があの雲ひとつ無い空に広がっていく様子を、深空は涙をこぼしながら見つめていた。
涙を左手の甲で拭おうとした時、窓から射す太陽の光で、いつもつけているリングが反射してキラッと光った。
(あれ…?)
しかし、何となくいつもと違うことに気付き、左手を天にかざしてみる。
いつも中指にはめている安物のリングが、いつの間にか別のリングにすり変わっていた。
(え…?)
眉をひそめながらそのリングを外し、親指と人差し指でつまんで、間近で観察する。するとリングの内側には、"From Y To M"と掘られている。それを見た深空は、一瞬、何が起きたのか理解できず固まっていた。しかし状況を少しずつ解ると、次第に何かが込み上げてくるのを必死に抑えていた。
景色は流れてしまうのに、空は電車について来る。
時間もきっとそうだ。時間はあっという間に過ぎて行く。しかし、思い出はいつまでも自分の胸の中で生きていく。
(思い出が、あたしを暖めてくれる…)
徐々に光があの雲ひとつ無い空に広がっていく様子を、深空は涙をこぼしながら見つめていた。
涙を左手の甲で拭おうとした時、窓から射す太陽の光で、いつもつけているリングが反射してキラッと光った。
(あれ…?)
しかし、何となくいつもと違うことに気付き、左手を天にかざしてみる。
いつも中指にはめている安物のリングが、いつの間にか別のリングにすり変わっていた。
(え…?)
眉をひそめながらそのリングを外し、親指と人差し指でつまんで、間近で観察する。するとリングの内側には、"From Y To M"と掘られている。それを見た深空は、一瞬、何が起きたのか理解できず固まっていた。しかし状況を少しずつ解ると、次第に何かが込み上げてくるのを必死に抑えていた。