LOVE GAME〜あたしの帰る場所〜
 雄二が、妙に甘えてくることに驚いていた。また、自分を必要とされていることをひしひしと感じ、嬉しくもあった。

 深空は笑顔でキッチンに立ち、冷蔵庫を開ける。

(ハンバーグが作れそう♪)

 彼女は手を伸ばし、食材を取り出した。そして、張り切って下ごしらえを始めたのだ。



「お、うまそうじゃん」

 溶けそうな笑顔を浮かべ、テーブルに並ぶ煮込みハンバーグを見て、雄二が言った。深空は、彼に笑顔が戻って来たことに喜んでいた。

「食べよ」

「おぉ」

 ふたりは座り、手を合わせた。

「いただきます」

 雄二はそう言いながら、既にガツガツと食べはじめていた。

「おいし?」

 そんな彼に、深空は笑いながら尋ねてみる。すると雄二は口をハフハフさせ
ながら、ニコッと笑って見せた。

 雄二の食べっぷりに、深空は満足していた。彼女の箸も、進んでいた。

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