LOVE GAME〜あたしの帰る場所〜
 ふたりで昼寝をしてしまったこともあり、彼等は遅くまで遊んでいた。ゲームをしたり、映画を見たりと、久々にふたりでゆったりとした時間を過ごしていた。

 やがて疲れてベッドに入り、明かりが消える。

 深空が何も見えない天井を見つめていると、横から軽いいびきが聞こえてきた。横を見ると、雄二はもう眠っていた。

 深空は、そんな彼の横顔を黙って見つめた。



 さっきは、あんな優等生に答えてしまったけど…

 思わず、彼女の口からは迷いのため息が漏れていた。

(…うまくやっていけるのかな)

 それは、彼女の本音だった。


 もし、自分が雄二の実家と同居するのを拒否したら…

 雄二は自分に失望するのではないだろうか…

 そう考えただけで、深空の胸は締め付けられた。

(…もう、離れたくない。けど…)

 気が進んでいるわけではなかった。

 弱冠ハタチの女の子が、知らない土地で慣れない家族との共同生活…

 不安にならないはずはなかった。

(…でも、この人はあたしに大事なことをすべて教えてくれた)

 深空は、決心するかのように目を閉じた。

(…頑張らなくちゃ)

 自分に気合いを入れるように、呪文のように何度も繰り返していた。

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